保育

うつぶせ寝を見つけたとき|保育の現場での決まりと記録

公開 2026-09-09 執筆 記録板 編集部

国の文書は「乳児を寝かせる場合には、仰向けに寝かせること」としています。

例外は1つだけです。医学的な理由で、医師からうつぶせ寝をすすめられている場合。

例外は医師のすすめだけ
場面寝かせ方
ふつうに寝かせるとき仰向け
医師からうつぶせ寝をすすめられているその指示による
保護者からうつぶせ希望があったそれだけでは例外にならない
認可外保育施設指導監督基準と、国のガイドラインの言葉です。
午睡チェック表(Excel・無料)あらかじめ5分刻みの時刻を印字するのではなく、チェック時刻を手で書いて、前回からの実際の間隔をあとから自動計算する。望ましい間隔を超えた行が赤くなる。入眠前の窒息リスク除去と、児童別の留意事項もセットにしてある。
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この記事の内容(7項目)
  1. うつぶせ寝をさせないのが原則になっている
  2. 指導監督基準の言葉
  3. 「顔が見える」がポイント
  4. 病気と事故の両方に効く
  5. そばを離れない
  6. 顔色が見える明るさにする
  7. 国の事故報告も区別している
  8. うつぶせ寝の例外は医師のすすめがある場合だけ
  9. 2つの条件が重なっている
  10. 家での寝方は例外の理由にならない
  11. 保護者から聞き取ること自体は要る
  12. 預かり始めと体調不良明け
  13. 医師のすすめがあるときは残す
  14. 例外は個別の話
  15. 説明できる形にしておく
  16. うつぶせ寝を見つけたら仰向けに戻す
  17. 1歳を過ぎても仰向けとされている
  18. 戻したことを記録に残す
  19. 点検の間隔とつながっている
  20. 体に触れて確かめる
  21. 実際の事故が検証されている
  22. 声に出して確かめる
  23. 戻すときに起こしてしまうこともある
  24. 寝返りしはじめた時期を共有する
  25. うつぶせ寝と一緒に除く窒息のリスク
  26. 寝かせる前と寝かせたあとの両方
  27. ヒモは身につけているものも含む
  28. 食べたあとは特に見る
  29. 気づいたことは記録して共有する
  30. 環境を整えることも並んでいる
  31. 記録機器を使うこともできる
  32. 寝具は園のものを確かめる
  33. うつぶせ寝の記録を残す
  34. その子の癖が見えてくる
  35. 保護者に伝える材料になる
  36. 事故があったときに記録が要る
  37. 検証まで求められている
  38. 置き場所を決める
  39. 保存の年数は確かめる
  40. うつぶせ寝の決まりが崩れる3つ
  41. 1つ目:保護者の希望
  42. 2つ目:年齢で線を引く
  43. 3つ目:記録に残さない
  44. 直すのは様式のほう
  45. 新しく入った人に1枚で渡す
  46. 変えたら日付を残す
  47. 年に1回、決まりを読み直す
  48. よくある質問

うつぶせ寝をさせないのが原則になっている

理由は窒息のリスクを除くためです。

なぜ仰向けか
仰向けに寝かせる<b>顔が見える</b>
<b>異常に気づける</b><b>顔色と呼吸</b>
<b>早く動ける</b><b>重大事故を防ぐ</b>
国の文書は「乳児の顔が見える仰向け」と書いています。

指導監督基準の言葉

認可外保育施設指導監督基準は、乳幼児突然死症候群に対する注意として「乳児を寝かせる場合には、仰向けに寝かせること」としています。

その前の項は「睡眠中の乳幼児の顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察すること」です。

「顔が見える」がポイント

基準の考え方の欄は「乳児の顔が見える仰向けに寝かせることが重要」と書いています。

仰向けにする目的が、観察できることにあると読めます。

病気と事故の両方に効く

東京都の資料は「睡眠中に児童が死亡する原因には、乳幼児突然死症候群という病気のほか、窒息などによる事故がある」としています。

そのうえで、突然死症候群の予防策は窒息などの事故防止にもつながる、と書いています。

そばを離れない

国のガイドラインは「何よりも、一人にしないこと」を最初に挙げています。

東京都の資料も「乳幼児のそばを離れない」としています。

顔色が見える明るさにする

仰向けにしても、暗すぎれば顔色は見えません。

東京都の資料は「照明は、睡眠時の乳幼児の顔色が観察できるくらいの明るさを保つ」としています。

国の事故報告も区別している

認可外保育施設の事故報告の様式には、発生時の状況として「睡眠中(うつぶせ寝)」と「睡眠中(うつぶせ寝以外)」の選択肢が別々に置かれています。

それだけ分けて見られている、ということです。

うつぶせ寝の例外は医師のすすめがある場合だけ

文書の言葉は「医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合以外は」です。

2つの条件がそろったときだけ

例外になる

  • 医学的な理由がある
  • 医師がうつぶせ寝をすすめている

例外にならない

  • 家ではうつぶせで寝ている
  • 保護者の希望
  • そのほうがよく寝るから
条件は文書にそのまま書かれています。

2つの条件が重なっている

「医学的な理由」と「医師からのすすめ」の両方がそろって、はじめて例外になります。

片方だけでは例外に当たりません。

家での寝方は例外の理由にならない

家庭でうつぶせで寝ている子はいます。ただし、それは医学的な理由ではありません。

園では仰向けに寝かせる、という形になります。

保護者から聞き取ること自体は要る

東京都の資料は「家庭での子供の様子、睡眠時の癖、体調等を保護者から聞き取る」としています。

聞き取るのは、寝方を合わせるためではなく、注意して見るためです。

預かり始めと体調不良明け

同じ資料は「預かり始めの時期や体調不良明けは特に注意して聞き取る」としています。

まだ様子が分かっていない時期だからです。

医師のすすめがあるときは残す

例外に当たる子がいるなら、いつ誰から聞いた話かを書いて残しておきます。

担当が替わっても、同じ扱いができます。

例外は個別の話

1人に例外があっても、クラス全体の寝かせ方を変える話にはなりません。

その子だけの扱いとして分けます。

聞き取りから寝かせ方まで
入園・預かり始め<b>家での寝方と癖を聞く</b>
<b>医師のすすめがあるか</b><b>あれば内容を残す</b>
<b>無ければ仰向け</b><b>全員同じ</b>
体調不良明けに聞き直す<b>特に注意して</b>
聞き取るのは寝方を合わせるためではなく、注意して見るためです。

説明できる形にしておく

断る場面が来たときのために、根拠を1行書いた紙を手元に置いておきます。

「決まりですので」だけだと、納得してもらいにくくなります。

うつぶせ寝を見つけたら仰向けに戻す

寝返りを打つ子は、寝かせたあとにうつぶせになることがあります。

見つけたときの流れ
仰向けに寝かせる<b>最初</b>
<b>点検で姿勢を見る</b><b>うつぶせになっていないか</b>
<b>仰向けに戻す</b><b>そばで確かめる</b>
表に残す<b>姿勢の欄</b>
姿勢を見る欄が表にあれば、戻したことも残ります。

1歳を過ぎても仰向けとされている

東京都の資料は「1歳児以上でも、子供の家庭での生活や就寝時間、発達の状況など一人一人の状況を把握できるまでの間は、必ず仰向けに寝かせる等、子供の安全確認をきめ細かく行う」としています。

年齢で線が引かれているのではなく、一人一人の状況を把握できるまで、という書き方です。

戻したことを記録に残す

姿勢の欄があれば、うつぶせになっていた時刻と、戻したことが残ります。

その子が寝返りやすいことも、あとで分かります。

点検の間隔とつながっている

姿勢を見るのは点検のときです。間隔が空くほど、うつぶせのままの時間が長くなります。

間隔の話は午睡チェックは何分ごとかにまとめています。

体に触れて確かめる

東京都の資料は「乳幼児の体に触れて確認する」としています。

離れた場所から姿勢だけ見る形にはしません。

実際の事故が検証されている

東京都の資料は、事業所内保育施設で午睡中にうつぶせ寝で寝かされた1歳児の死亡事故の検証報告書に触れています。

1歳でも起きている、ということです。

声に出して確かめる

国のガイドラインは、睡眠の際の点検時などについて「声に出して指差し確認するなど確実な確認を実践する」としています。

見落としを減らすための書き方です。

戻すときに起こしてしまうこともある

触れば起きることがあります。起きるから触らない、という形にはしません。

資料は体に触れて確認することを求めています。

寝返りしはじめた時期を共有する

寝返りを打つようになった時期は、クラスの全員で知っておく情報です。

備考の欄に書いておけば、担当が替わっても伝わります。

午睡チェック表(Excel・無料)あらかじめ5分刻みの時刻を印字するのではなく、チェック時刻を手で書いて、前回からの実際の間隔をあとから自動計算する。望ましい間隔を超えた行が赤くなる。入眠前の窒息リスク除去と、児童別の留意事項もセットにしてある。
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うつぶせ寝と一緒に除く窒息のリスク

寝かせ方だけでは足りません。国のガイドラインは5つを並べています。

5つ
除くもの中身
やわらかい布団ぬいぐるみ等も使用しない
ヒモ状のものよだれかけのヒモ、ふとんカバーの内側のヒモ、ベッドまわりのコード等
口の中の異物寝かせる前に確認する
嘔吐物ミルクや食べたもの等が無いか確認する
見ていない時間定期的に呼吸・体位、睡眠状態を点検する
国のガイドラインの「窒息リスクの除去」の項目です。

寝かせる前と寝かせたあとの両方

ガイドラインは「睡眠前及び睡眠中に行う」としています。

寝かせる前に確かめるものと、寝ている間に見るものの両方があります。

ヒモは身につけているものも含む

例として挙がっているのはよだれかけのヒモ、ふとんカバーの内側のヒモ、ベッドまわりのコード等です。

寝具だけの話ではありません。

食べたあとは特に見る

嘔吐物の確認が入っているのは、食事やミルクのあとに寝ることが多いためです。

その日の食事の様子とつなげて見ます。

気づいたことは記録して共有する

ガイドラインは「他にも窒息のリスクがあることに気づいた場合には、留意点として記録し、施設・事業所内で共有する」としています。

5つで終わりにしない、という書き方です。

環境を整えることも並んでいる

ガイドラインは、一人にしないこと・寝かせ方に配慮すること・安全な睡眠環境を整えることの3つを並べています。

3つで1組です。

記録機器を使うこともできる

同じガイドラインは、睡眠中などの確認や検証のために「必要に応じてビデオ等の記録機器の活用を検討する」としています。

人が見ることをやめる話ではありません。

前と最中で分かれる

寝かせる前に確かめる

  • 口の中に異物がないか
  • 嘔吐物がないか
  • ヒモ状のものが無いか
  • やわらかい寝具を使っていないか

寝ている間に見る

  • 呼吸・体位・睡眠状態
  • 顔色
  • 姿勢が変わっていないか
ガイドラインは「睡眠前及び睡眠中に行う」としています。

寝具は園のものを確かめる

家庭から持ち込む寝具がある場合、やわらかさやヒモの有無を受け取るときに見ます。

入園の案内に1行入れておくと、毎回の確認が軽くなります。

うつぶせ寝の記録を残す

姿勢は記録の欄として置いておきます。

表の欄
中身
時刻刻んで印刷しておく
姿勢仰向け/うつぶせ/横向き
戻したか印で分かるようにする
記入者誰が見たか
備考気づいたリスク
姿勢の欄があると、うつぶせになりやすい子が分かります。

その子の癖が見えてくる

同じ子が続けてうつぶせになるなら、寝かせ方や見る間隔を、その子だけ変える判断ができます。

記録が無いと、その判断ができません。

保護者に伝える材料になる

東京都の資料は保護者との緊密なやりとりを挙げています。園での寝方を伝えれば、家での様子も聞きやすくなります。

書いてあれば、担当が替わっても伝わります。

事故があったときに記録が要る

指導監督基準は「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録すること」としています。

そのときに手元にあるのが、日々の記録です。

検証まで求められている

同じ基準は、死亡事故等の重大事故が発生した施設について「当該事故と同様の事故の再発防止策及び事故後の検証結果を踏まえた措置をとること」としています。

検証の材料も記録です。

置き場所を決める

毎日出る紙なので、クラスごと・月ごとに綴じます。置き場所が決まっていないと積み上がります。

考え方は書類をどこに置くかにあります。

保存の年数は確かめる

この記事で読んだ資料には、午睡の記録そのものの保存年数は書かれていませんでした。

施設の種別で扱いが違う可能性があるので、所管の自治体に確かめます。

うつぶせ寝の決まりが崩れる3つ

決めたはずのことが崩れるところは決まっています。

3つ
崩れ方起きること
保護者の希望で例外にする文書の例外に当たらない扱いになる
1歳を過ぎたら見なくなる資料は年齢で線を引いていない
戻したことを残さないその子の癖が分からない
どれも、決まりを紙に書いておけば防げます。

1つ目:保護者の希望

文書の例外は「医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合」です。

希望だけでは、この条件を満たしません。断りにくい場面ですが、理由を説明できる形にしておきます。

2つ目:年齢で線を引く

東京都の資料は「1歳児以上でも…一人一人の状況を把握できるまでの間は、必ず仰向けに寝かせる等」としています。

誕生日で切り替わる話ではありません。

3つ目:記録に残さない

戻したことを書いていないと、次に同じことが起きたときに気づけません。

姿勢の欄を1つ置くだけで残ります。

直すのは様式のほう

3つとも、注意ではなく紙に書いておくことで防げます。

次に印刷するときにまとめて入れます。

新しく入った人に1枚で渡す

寝かせ方・例外の条件・記録の3つを1枚にします。散っていると、どれを読めばいいか分かりません。

様式そのものが、その1枚になります。

変えたら日付を残す

決まりや様式を変えたときは、いつから変えたかを1行残します。

古いぶんと見比べるときに要ります。

4つを紙に落とす
決めておくこと書く場所
寝かせ方は仰向け表の見出し
例外は医師のすすめだけ入園の案内と手順書
姿勢を見て戻す表の姿勢の欄
担当は誰か表の記入者の欄
全部が様式の上に載るので、追加の書類は要りません。

年に1回、決まりを読み直す

国や自治体の資料は改正されます。年度の準備のときに、手元の決まりと見比べます。

見比べる日を決めておけば、放置になりません。

よくある質問

Q. 保育園でうつぶせ寝をさせてよいですか。
国の文書は「乳児を寝かせる場合には、仰向けに寝かせること」としています。例外は医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合だけです。
Q. なぜ仰向けなのですか。
窒息リスクを除くためです。文書は「乳児の顔が見える仰向けに寝かせることが重要」と書いています。顔色や呼吸を観察できることが目的に読めます。
Q. 保護者からうつぶせで寝かせてほしいと言われました。
文書の例外は「医学的な理由」と「医師からのすすめ」の2つがそろった場合です。希望だけでは、この条件を満たしません。家庭での様子は聞き取ったうえで、注意して見る材料にします。
Q. 自分で寝返ってうつぶせになったらどうしますか。
この記事で確認した資料に、寝返った場合の扱いを明記した条文は見つかりませんでした。東京都の資料は「1歳児以上でも…必ず仰向けに寝かせる等、子供の安全確認をきめ細かく行う」としています。園の取り決めと所管の自治体の資料で確かめてください。
Q. 何歳になれば仰向けでなくてよいですか。
年齢で線を引いた記載は確認できませんでした。東京都の資料は「一人一人の状況を把握できるまでの間は」という書き方をしています。
Q. 寝かせ方のほかに気をつけることは。
国のガイドラインは、やわらかい布団やぬいぐるみを使わない、ヒモ状のものを置かない、口の中に異物がないか確認する、嘔吐物がないか確認する、定期的に呼吸・体位、睡眠状態を点検する、の5つを挙げています。
Q. 部屋は暗くしてよいですか。
東京都の資料は「照明は、睡眠時の乳幼児の顔色が観察できるくらいの明るさを保つ」としています。顔色が見えない明るさにはしない、という考え方です。
Q. 姿勢は記録しますか。
表に姿勢の欄を置いておくと、うつぶせになっていた時刻と戻したことが残ります。同じ子が続くなら、その子だけ間隔や寝かせ方を見直す判断ができます。
Q. 事故が起きたときは何を残しますか。
認可外保育施設指導監督基準は「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録すること」としています。重大事故の場合は、再発防止策と検証結果を踏まえた措置をとることも求められています。
Q. 見守りの機器を入れれば人は見なくてよいですか。
国のガイドラインは「必要に応じてビデオ等の記録機器の活用を検討する」としていますが、人が見ることをやめる書き方にはなっていません。ガイドラインは「一人にしないこと」を最初に挙げています。
午睡チェック表(Excel・無料)あらかじめ5分刻みの時刻を印字するのではなく、チェック時刻を手で書いて、前回からの実際の間隔をあとから自動計算する。望ましい間隔を超えた行が赤くなる。入眠前の窒息リスク除去と、児童別の留意事項もセットにしてある。
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本記事は法令および官公庁の公表資料をもとに整理した参考情報です。法令への適合を保証するものではありません。実際の義務内容は e-Gov法令検索および所管官庁にご確認ください。内容は2026-09-09時点のものです。