午睡チェックは何分ごと|国の基準に分数は書かれていない
国の文書に「5分ごと」とは書かれていません。書かれているのは「定期的に」「きめ細かく」までです。
では5分・10分はどこから来たのか。自治体の指導検査の資料です。
| どこの文書か | 間隔について |
|---|---|
| 認可外保育施設指導監督基準 | 「きめ細かく観察」(分数なし) |
| 国のガイドライン(平成28年3月) | 「定期的に」(分数なし) |
| 東京都の指導検査の資料 | 0歳児5分に1回、1〜2歳児10分に1回が望ましい間隔 |
この記事の内容(7項目)
- 午睡チェックの間隔は国の基準に分数が無い
- 指導監督基準の言葉
- ガイドラインの言葉
- 「子どもの数、職員の数に合わせ」とある
- 決まりが無いという意味ではない
- 探す先は2つ
- 認可と認可外で読む文書が違う
- なぜ数字を知りたくなるか
- そばを離れないことが先にある
- 午睡チェックが5分・10分と言われる出どころ
- 「望ましい間隔」という言い方
- 確認したのは東京都の1件だけ
- どこを見るか
- 園の取り決めが先にあることも
- 数字を紙に書いておく
- 時刻の欄をあらかじめ埋めておく
- 0歳と1歳で表を分けるか
- 年度の切り替わりに気をつける
- 午睡チェックで見るのは5つ
- 体に触れて確かめる
- 顔色が見える明るさにする
- そばを離れない
- 預かり始めは特に注意する
- 体調がいつもと違う日も同じ
- 声に出して指差しする
- 午睡チェックは誰がやるかを決めておく
- 資料の言葉
- 表に担当の欄を作る
- 交代のときが空きやすい
- 職員の数に合わせる
- 新しく入った人に伝える
- 記録機器を使うこともできる
- 起きはじめも見る
- 午睡チェック表に残すこと
- 空欄が抜けを教える
- 気づいたことを書く欄を置く
- 保護者に伝えることもある
- 保存の年数は確かめる
- 置き場所を決める
- 事故があったときに使う
- 午睡チェックが続かない3つの原因
- 1つ目:間隔が書いていない
- 2つ目:時刻を手書きしている
- 3つ目:担当が決まっていない
- 直すのは1回で済む
- 月に1回、束ねて見る
- 変えたら日付を残す
- 引き継ぎの紙を1枚だけにする
- よくある質問
午睡チェックの間隔は国の基準に分数が無い
探しても見つからないのは、もともと書かれていないからです。
国の文書に書いてあること
- 顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察する
- 定期的に呼吸・体位、睡眠状態を点検する
- 子どもの数、職員の数に合わせる
書いていないこと
- 何分ごとか
- 何歳なら何分か
指導監督基準の言葉
認可外保育施設指導監督基準は、乳幼児突然死症候群に対する注意として「睡眠中の乳幼児の顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察すること」としています。
次の項で「乳児を寝かせる場合には、仰向けに寝かせること」が続きます。
ガイドラインの言葉
国のガイドライン(平成28年3月、内閣府・文部科学省・厚生労働省)は、睡眠中の窒息リスクの除去のひとつとして「子どもの数、職員の数に合わせ、定期的に子どもの呼吸・体位、睡眠状態を点検すること」を挙げています。
ここでも分数はありません。
「子どもの数、職員の数に合わせ」とある
この一言が、分数を書かなかった理由に読めます。園によって人数も体制も違うためです。
だから、決めるのは園と自治体の側になります。
決まりが無いという意味ではない
点検すること自体は求められています。「分数が無い=やらなくてよい」ではありません。
間隔だけが各施設に委ねられています。
探す先は2つ
自分の施設の間隔を知りたいなら、見るのは所管の自治体の資料と、園の取り決めです。
国の文書を読み込んでも、そこには数字がありません。
認可と認可外で読む文書が違う
認可外の施設は指導監督基準が直接関わります。どちらの施設も、国のガイドラインは参考にするものとされています。
指導監督基準自身が、ガイドラインを参照するよう書いています。
なぜ数字を知りたくなるか
間隔が分からないと、やっていることが足りているのか判断できません。
だから数字を探すことになりますが、探す場所が国の文書だと見つかりません。
そばを離れないことが先にある
ガイドラインは、寝かせ方の配慮と並べて「何よりも、一人にしないこと」と書いています。
間隔の話は、そばにいることが前提の上にあります。
午睡チェックが5分・10分と言われる出どころ
数字が出てくるのは、自治体が指導検査で示している資料です。
| 年齢 | 東京都の資料にある間隔 |
|---|---|
| 0歳児 | 5分に1回 |
| 1〜2歳児 | 10分に1回 |
「望ましい間隔」という言い方
資料の言葉は「0歳児は5分に1回、1~2歳児は10分に1回が望ましい間隔」です。
義務として書かれているのではなく、望ましい間隔として示されています。
確認したのは東京都の1件だけ
この記事で読んだのは東京都の資料です。他の自治体が同じ数字かどうかは確認していません。
自分の施設を所管する自治体の資料で確かめます。
どこを見るか
自治体の保育担当の窓口が出している指導検査の資料や、認可外保育施設向けの手引きに載っていることがあります。
見つからなければ、窓口に聞くのが早いです。
園の取り決めが先にあることも
自治体の数字より短い間隔を園で決めている場合もあります。そのときは園の取り決めに従います。
短いほうを守れば、自治体の望ましい間隔も満たします。
数字を紙に書いておく
口伝えだと、人が替わったときに薄まります。「0歳児は5分」と表の見出しに書いておけば、誰が見ても同じになります。
様式に印刷してしまうのがいちばん残ります。
時刻の欄をあらかじめ埋めておく
5分刻みの時刻を印刷しておけば、書く側は印を付けるだけで済みます。間隔を守っているかも、見ればすぐ分かります。
午睡チェック表はその形で作っています。
0歳と1歳で表を分けるか
間隔が違うので、同じ表に混ぜると刻みが合いません。
クラスごとに表を分けるほうが、印刷した時刻をそのまま使えます。
年度の切り替わりに気をつける
0歳児クラスから1歳児クラスに上がると、間隔の目安が変わります。表を差し替えるのを年度の準備に1行入れておきます。
入れておかないと、古い刻みのまま使い続けることになります。
午睡チェックで見るのは5つ
見る項目も、自治体の資料に並んでいます。
体に触れて確かめる
資料には「乳幼児の体に触れて確認する」とあります。
遠くから見るだけでは足りない、という意味に読めます。
顔色が見える明るさにする
同じ資料に「照明は、睡眠時の乳幼児の顔色が観察できるくらいの明るさを保つ」とあります。
真っ暗にすると、5つのうち1つが見えなくなります。
そばを離れない
資料は「乳幼児のそばを離れない」ことも挙げています。
国のガイドラインも「一人にしないこと」を重ねて書いています。
預かり始めは特に注意する
資料は「預かり始めの時期は特に注意してチェックする」としています。
家庭での寝方や癖が、まだ分かっていない時期だからです。
体調がいつもと違う日も同じ
「体調不良等いつもと違う様子の際は特に注意してチェック」ともあります。
間隔を短くする日がある、ということです。
声に出して指差しする
国のガイドラインは、睡眠の際の点検時などについて「声に出して指差し確認するなど確実な確認を実践する」としています。
見落としを減らすための書き方です。
午睡チェックは誰がやるかを決めておく
間隔より先に崩れるのは、担当があいまいなときです。
崩れる形
- 手の空いた人が見る
- 誰かが見ていると思っている
- 交代の合図が無い
続く形
- その時間の担当が1人決まっている
- 交代を表に書く
- 抜けた時間が分かる
資料の言葉
「人任せにしないよう、チェックする担当者を明確にする」とあります。
誰がやるかを決めることが、間隔と並んで書かれています。
表に担当の欄を作る
時刻の欄の横に記入者の欄があれば、誰が見たかがそのまま残ります。
交代したときも、欄が変われば分かります。
交代のときが空きやすい
休憩や引き継ぎの前後で、見ていない時間ができることがあります。
交代する時刻を決めておくと、そこだけ意識できます。
職員の数に合わせる
国のガイドラインは「子どもの数、職員の数に合わせ」としています。
人が少ない時間帯ほど、担当を決めておく意味が出ます。
新しく入った人に伝える
間隔と項目と担当の決め方を、最初に1枚で渡します。紙があれば、伝え漏れが減ります。
様式そのものが、その1枚になります。
記録機器を使うこともできる
国のガイドラインは、睡眠中などの確認や検証のために「必要に応じてビデオ等の記録機器の活用を検討する」としています。
使う場合も、人が見ることをやめる話ではありません。
| 時間帯 | 決めておくこと |
|---|---|
| 寝かしつけ | 誰がそばにいるか |
| 午睡中 | その時間の担当は誰か |
| 休憩・交代 | 何時に交代するか |
| 起きはじめ | 最後まで見るのは誰か |
起きはじめも見る
全員が起きるまで時間差があります。先に起きた子の対応で、まだ寝ている子から目が離れることがあります。
最後まで見る人を決めておきます。
午睡チェック表に残すこと
資料は「きめ細やかに行い、記録する」と、行うことと記録することを並べています。
| 欄 | 中身 |
|---|---|
| 時刻 | あらかじめ刻んで印刷しておく |
| 姿勢 | 仰向けかどうかが分かる印 |
| 顔色・呼吸 | 異常の有無 |
| 記入者 | 誰が見たか |
| 備考 | いつもと違ったこと |
空欄が抜けを教える
時刻が印刷してあれば、見なかった時間がそのまま空欄で残ります。
あとから数えなくても、見ればわかります。
気づいたことを書く欄を置く
国のガイドラインは、窒息のリスクに気づいた場合について「留意点として記録し、施設・事業所内で共有する」としています。
備考の欄が、その受け皿になります。
保護者に伝えることもある
いつもと違った様子は、降園のときに伝える材料になります。書いてあれば、担当が替わっても伝わります。
思い出しながら話すより確実です。
保存の年数は確かめる
この記事で読んだ資料には、午睡チェック表そのものの保存年数は書かれていませんでした。
施設の種別で扱いが違う可能性があるので、自治体に確かめます。書類全般の年数は会社に必要な書類の保存年数を業種横断で並べるにまとめています。
置き場所を決める
毎日出る紙なので、置き場所が決まっていないと積み上がります。クラスごと・月ごとに綴じる形にします。
考え方は書類をどこに置くかにあります。
事故があったときに使う
指導監督基準は「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録すること」としています。
そのときに手元にあるのが、日々の記録です。
午睡チェックが続かない3つの原因
やめようとして崩れるわけではありません。たいてい作りの問題です。
| 原因 | 起きること |
|---|---|
| 間隔が紙に書いていない | 人によって違う間隔になる |
| 時刻を毎回手書きしている | 手間で飛ばす日が出る |
| 担当が決まっていない | 誰も見ていない時間ができる |
1つ目:間隔が書いていない
口で伝えただけだと、新しく入った人に伝わらないまま進みます。
表の見出しに「0歳児は5分に1回」と入れます。
2つ目:時刻を手書きしている
5分ごとに時刻を書くだけで、1回の午睡で20行を超えます。印刷しておけば、印を付けるだけになります。
手間が減るほど、続きます。
3つ目:担当が決まっていない
人任せにしないよう担当を決める、というのは資料の言葉です。記入者の欄を置けば、決めざるを得なくなります。
欄が空いていれば、そこで気づけます。
直すのは1回で済む
3つとも様式の作りなので、次に印刷するときにまとめて直せます。
毎日の注意で埋める話ではありません。
月に1回、束ねて見る
その月のぶんを通して見れば、空欄が続いている時間帯が見つかります。
同じ時間帯なら、体制の話です。
変えたら日付を残す
間隔や様式を変えたときは、いつから変えたかを1行残します。
古いぶんと見比べるときに要ります。
注意で埋めようとする
- 「気をつけましょう」と言う
- 人が替わると元に戻る
- 同じ話を毎年する
様式で埋める
- 間隔を見出しに印刷する
- 時刻を刻んで印刷する
- 記入者の欄を置く
引き継ぎの紙を1枚だけにする
決めごとが何枚にも散っていると、新しい人はどれを読めばいいか分かりません。
間隔・項目・担当の3つを1枚にまとめます。
見る項目のうち姿勢については、うつぶせ寝を見つけたときで別に整理しています。
よくある質問
- Q. 午睡チェックは何分ごとと決まっていますか。
- 国の文書には分数がありません。認可外保育施設指導監督基準は「顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察すること」、国のガイドラインは「子どもの数、職員の数に合わせ、定期的に」としています。
- Q. 5分・10分という数字はどこから来ていますか。
- 自治体の指導検査の資料です。東京都福祉局の資料には「0歳児は5分に1回、1~2歳児は10分に1回が望ましい間隔」とあります。
- Q. 全国どこでも5分・10分ですか。
- この記事で確認したのは東京都の資料1件だけです。他の自治体が同じかどうかは確認していません。所管の自治体の資料で確かめてください。
- Q. 「望ましい間隔」は守らなくてよいという意味ですか。
- そうは読めません。点検すること自体は国の文書が求めています。間隔の数字が義務として書かれていない、という意味です。
- Q. 何を見ればよいですか。
- 寝つき、睡眠中の姿勢、顔色、呼吸の状態、体温の5つです。東京都の資料は「乳幼児の体に触れて確認する」としています。
- Q. 暗くして寝かせてもよいですか。
- 資料は「照明は、睡眠時の乳幼児の顔色が観察できるくらいの明るさを保つ」としています。顔色が見えない明るさにはしない、という考え方です。
- Q. 誰がチェックしますか。
- 担当者を決めます。東京都の資料は「人任せにしないよう、チェックする担当者を明確にする」としています。表に記入者の欄を置けば、決めざるを得なくなります。
- Q. 記録は必要ですか。
- 資料は「睡眠時チェックをきめ細やかに行い、記録する」と、行うことと記録することを並べています。
- Q. 間隔を短くする日はありますか。
- 資料は「預かり始めの時期は特に注意」「体調不良等いつもと違う様子の際は特に注意」としています。いつもと同じ間隔で足りない日がある、という書き方です。
- Q. 記録表は何年残しますか。
- この記事で確認した資料には、午睡チェック表そのものの保存年数は書かれていませんでした。施設の種別で扱いが違う可能性があるので、所管の自治体に確かめてください。
この記事で使うテンプレート
本記事は法令および官公庁の公表資料をもとに整理した参考情報です。法令への適合を保証するものではありません。実際の義務内容は e-Gov法令検索および所管官庁にご確認ください。内容は2026-09-07時点のものです。