警備業

警備業の書類の保存年数|名簿1年、教育記録2年、起算日は3通り

公開 2026-08-30 執筆 記録板 編集部

警備業の書類は、年数も起算日も1つではありません。

施行規則66条2項が、1年と2年、起算日は3通りを定めています。

規則66条2項
書類年数起算日
警備員の名簿(1号)1年退職の日
指導計画書(4号)2年実地に指導した日
教育計画書(5号)2年当該年度が終了した日
教育の実施記録(6号)2年当該年度が終了した日
2項が年数を挙げているのは、この4つです。
警備員名簿(Excel・無料)警備業法45条・施行規則66条が営業所ごとに求める警備員名簿。写真の規格と3年の撮影期限、資格者証3種類、欠格事由の確認まで欄を分けてある。年度ごとの教育実施記録を同じブックに持たせ、指導教育責任者と実施者の確認の付記も欄にした。
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この記事の内容(7項目)

警備業の名簿は退職の日から1年

規則66条2項の言葉は、「当該警備員が退職した後においても、その退職の日から一年間」です。

在職中は年数に入らない
採用名簿を作る
在職中<b>営業所に備える</b>
<b>退職</b><b>ここが起点</b>
1年<b>そのあと廃棄</b>
運転者等台帳(3年)と同じ形ですが、年数が違います。

在職中は「備える」が続く

法45条が営業所ごとに備えることを求めているので、在職しているあいだは年数の話になりません。

1年が動き出すのは、退職した日からです。

退職年月日を書いてから移す

名簿のイには「退職した場合には退職年月日」があります。書かずに抜いてしまうと、1年の起算日が分からなくなります。

書いてから、保存の側へ移します。記載事項は警備員名簿の書き方にまとめています。

1年は他の書類より短い

教育に関する書類は2年です。同じ営業所に置くのに、名簿だけ1年になります。

まとめて綴じていると、どちらかの年数で間違えます。名簿を2年持つのは問題になりませんが、教育記録を1年で捨てると足りません。

在職者と分けて置く

退職者の名簿を在職者と同じ場所に置いていると、1年を過ぎたものを探せません。

抜いて別に綴じ、退職日の順に並べておけば、手前から出てきます。年に1回、手前から1年を過ぎたものを抜くだけで済みます。

在職が長いほど長く残る

起算日が退職の日なので、在職年数がそのまま乗ります。

1年は退職してからの1年
在職名簿がある期間合計
1年で退職1年+1年2年
10年で退職10年+1年11年
20年で定年20年+1年21年
在職中は年数に入りません。

名簿は1人1枚のカードなので、人数のぶんだけ枚数が積み上がります。置き場所を先に決めておきます。

廃棄できる日を書く

退職年月日の横に「廃棄可 ◯年◯月」と書いておけば、捨てるときに数えずに済みます。

1人ずつ日が違うので、この1行が効きます。

警備業の教育計画書と実施記録は年度終了から2年

5号と6号は、「当該年度が終了した後においても、その終了の日から二年間」です。

2つとも同じ起算日
書類起算日
5号年度ごとの教育計画書当該年度が終了した日
6号年度ごとの教育の実施記録当該年度が終了した日
「年度ごとに」作るものなので、年度で束ねられます。

年度で束ねられる

どちらも「年度ごとに」作るものなので、年度ごとに1つの束にしておけば、そのまま捨てる単位になります。

計画書と実施記録を同じ束に入れておけば、起算日も同じです。

実施した日からではない

教育を行った日から2年ではありません。その年度が終わった日から2年です。

年度の初めに行った教育の記録は、実質的に3年近く残ることになります。4月に行った教育なら、翌々年度の3月末まで残る計算です。

名簿のロとは別

教育の記録は6号の書類として残しますが、名簿のロにも「実施年月日、内容、時間数及び実施者の氏名」を書きます。

2か所に書くことになり、名簿のほうは名簿の年数(退職の日から1年)で動きます。同じ教育の記録が、2つの年数で別々に消えていく形です。

確認の付記が要る

6号は、指導教育責任者及び実施者が、誤りがないことを確認する旨を付記した書類としています。

付記が無いと、書類としての形が整いません。保存する前に確かめます。年度が終わってから2年残るものなので、そのときに直せる状態ではありません。

束の表紙に2つ書く

その年度が終わった日と、廃棄できる日。この2つが表紙にあれば、開かずに判断できます。

起算日の考え方は保存年数より間違えやすいのは起算日にまとめています。

警備業の指導計画書は実地に指導した日から2年

4号だけ、起算日が違います。「実地に指導した日から二年間」です。

同じ2年でも数え方が違う

指導計画書(4号)

  • 実地に指導した日から2年
  • 指導のたびに起算日が動く
  • 年度では束ねられない

教育計画書・実施記録(5号・6号)

  • 当該年度が終了した日から2年
  • 年度で1つに決まる
  • 年度で束ねられる
4号だけ、年度と関係のない起算日になっています。

指導した日ごとに数える

条文は「実地に指導した日から」です。指導を行うたびに、そこから2年が始まります。

年度でまとめて捨てると、直近に指導した分まで巻き込むことがあります。

指導した日を書いておく

起算日になるので、計画書に実地に指導した日を残しておきます。

書いていないと、いつから2年かが決まりません。計画書なので実施の日を書く欄が無いことがありますが、起算日になるので足しておきます。

計画書と記録は別

4号は「警備員に対する指導に関する計画を記載した指導計画書」です。5号の教育計画書とは別の書類です。

名前が似ているので、様式の見出しに号の番号を入れておくと取り違えません。

束ね方を分ける

5号・6号は年度で束ねられますが、4号は指導した日ごとに期限が違います。

同じ束に入れると、捨てる判断ができなくなります。4号だけは別のファイルにするほうが確実です。

1枚ずつ廃棄可の日を書く

実地に指導した日+2年。その日を1枚ずつ書いておけば、年に1回まとめて見られます。

年度で判断できないぶん、日付を書く手間が要ります。

警備員名簿(Excel・無料)警備業法45条・施行規則66条が営業所ごとに求める警備員名簿。写真の規格と3年の撮影期限、資格者証3種類、欠格事由の確認まで欄を分けてある。年度ごとの教育実施記録を同じブックに持たせ、指導教育責任者と実施者の確認の付記も欄にした。
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警備業の教育計画書は年度開始の30日前までに備える

規則66条3項は、保存ではなく「いつまでに備えるか」を定めています。

「第一項第五号に掲げる教育計画書は、当該年度の開始の日の三十日前までに備えておかなければならない。」

1年の流れ
年度開始の30日前<b>教育計画書を備える</b>
年度<b>計画にそって教育</b>
<b>実施のつど記録</b><b>6号+名簿のロ</b>
年度終了<b>そこから2年保存</b>
作るのは年度が始まる前で、あとから作るものではありません。

年度が始まってからでは遅い

3項は「当該年度の開始の日の三十日前までに」です。4月1日開始なら、3月2日までに備えることになります。

年度に入ってから作る形にはなっていません。

作る作業を年次の一覧に入れる

期限が決まっているので、年間の作業の一覧に「◯月までに教育計画書を作る」と書いておきます。30日前という決まりなので、期限として管理する対象になります。

前年度の実施記録を見ながら作ると、内容が決めやすくなります。実施記録が2年残っているので、2年分をさかのぼって見られます。

計画書に書く6つ

規則66条1項5号は、実施時期、内容、方法、時間数、実施者の氏名、対象とする警備員の範囲としています。

6つとも書きます。実施者の氏名まで、計画の段階で決めることになります。

実施記録は7つ

6号は、実施年月日、内容、方法、時間数、実施場所、実施者の氏名、対象となった警備員の氏名。計画書より「実施場所」と「対象となった警備員の氏名」が増えます。

計画は「範囲」、記録は「氏名」という違いもあります。

計画書と実施記録の項目の違い

並べると、増える2つが分かります。

記録のほうが2つ多い
項目教育計画書(5号)<b>実施記録(6号)</b>
時期/年月日実施時期実施年月日
内容ありあり
方法ありあり
時間数ありあり
実施場所無いあり
実施者の氏名ありあり
対象警備員の範囲対象となった警備員の氏名
確認の付記無い指導教育責任者及び実施者
対象の書き方も「範囲」と「氏名」で違います。

2つの様式を分けて作る

書く項目が違うので、同じ様式で兼ねると、どちらかが足りなくなります。

計画用と記録用を別に用意します。見出しに号の番号を入れておけば、どちらか一目で分かります。

警備業の年数が定められていない書類

規則66条2項が年数を挙げているのは、1号・4号・5号・6号の4つです。

4つには年数、4つには2項の記載が無い
書類2項に年数の記載
1号警備員の名簿あり(退職の日から1年)
2号欠格事由の確認の書類2項には無い
3号護身用具の数量の書面2項には無い
4号指導計画書あり(実地に指導した日から2年)
5号教育計画書あり(年度終了から2年)
6号教育の実施記録あり(年度終了から2年)
7号契約ごとの書類2項には無い
8号苦情に関する書類2項には無い
「保存しなくてよい」という意味ではありません。

備え付けの義務は続いている

2項に年数が書かれていない書類も、法45条が営業所ごとに備えることを求めています。

2項に無いから捨ててよい、ではありません。

この記事では断定しない

他の規定に年数の定めがあるかどうかは、この記事では確認できていません。

実際にどう扱うかは、所管の公安委員会に確かめます。

迷うなら長めに持つ

捨てて困ることはあっても、持っていて困ることはあまりありません。

年数が分からないものは、決めるまで持っておきます。確かめてから決めれば足ります。

会社として決めて書く

条文に無いなら、会社として何年と決めて、一覧に書いておきます。

決めていないと、担当が替わったところで扱いが変わります。

決めていないと起きること

年数が条文に無い書類ほど、扱いがばらつきます。

決めるのは1回

決めてある

  • 一覧に年数と根拠が書いてある
  • 担当が替わっても同じ
  • 捨てる判断がその場でつく

決めていない

  • 人によって捨てたり残したり
  • 置き場所が足りなくなる
  • 必要なときに無い
条文に無いものこそ、社内で決めておきます。

一覧に「根拠」の列を持つ

条文にあるものと、会社で決めたもの。列で分けておけば、どちらか分かります。

一覧は会社に必要な書類の保存年数を業種横断で並べるにまとめています。

警備業の書類を束ね方で分ける

起算日が3通りあるので、束ね方も3通りになります。

4つの束
束ね方入れるもの捨てる判断
人ごと名簿(1号)退職の日+1年
年度ごと教育計画書(5号)・実施記録(6号)年度終了+2年
1枚ずつ指導計画書(4号)実地に指導した日+2年
別に2号・3号・7号・8号会社で決める
起算日が違うものを1つの束に混ぜません。

混ぜると捨てられなくなる

1つの箱に全部を入れると、年に1回の処分のときに1枚ずつ日付を見ることになります。

束を分けておけば、束ごと処分できます。中を開かずに済むのがいちばん大きい違いです。

年に1回まとめて見る

年度の終わりに、束ごとに廃棄できるものを見ます。

教育計画書を作る時期と重なるので、同じ時期にまとめられます。

表紙に起算日と廃棄可の日

3通りの起算日があるので、表紙に「何の日から何年か」を書いておきます。

開かずに判断できる形にします。「退職の日から1年」「年度終了から2年」と書き分けておけば、数え方も迷いません。

営業所ごとに持つ

法45条は「営業所ごとに」です。営業所が複数あるなら、それぞれで同じ束を作ります。

置き方は書類をどこに置くかにまとめています。

期限の仕組みに載せる

教育計画書の作成期限(年度開始の30日前)と、写真の3年、資格者証の更新。警備業には期限のあるものが複数あります。

まとめ方は期限管理のやり方にあります。

よくある質問

Q. 警備員名簿は何年残しますか。
施行規則66条2項により、退職した後においても退職の日から1年間です。在職しているあいだは年数の話にならず、1年が動き出すのは退職した日からです。
Q. 教育の記録は何年ですか。
教育計画書(5号)と実施記録(6号)は、当該年度が終了した日から2年間です。教育を行った日からではありません。
Q. 名簿と教育記録で年数が違うのですか。
違います。名簿は1年、教育に関する書類は2年です。同じ営業所に置くのに年数が違うので、まとめて綴じると間違えます。
Q. 指導計画書も2年ですか。
2年ですが、起算日が違います。4号は「実地に指導した日から二年間」で、年度とは関係がありません。指導を行うたびに、そこから2年が始まります。
Q. 教育計画書はいつまでに作りますか。
規則66条3項により、当該年度の開始の日の30日前までに備えておかなければなりません。4月1日開始なら3月2日までです。年度に入ってから作る形にはなっていません。
Q. 教育計画書には何を書きますか。
規則66条1項5号の6つです。実施時期、内容、方法、時間数、実施者の氏名、対象とする警備員の範囲。実施者の氏名まで、計画の段階で決めることになります。
Q. 実施記録との違いは何ですか。
6号の実施記録は7つで、実施年月日、内容、方法、時間数、実施場所、実施者の氏名、対象となった警備員の氏名です。計画書より「実施場所」と「対象となった警備員の氏名」が増えます。計画は「範囲」、記録は「氏名」という違いもあります。
Q. 実施記録に確認の欄は要りますか。
6号は、指導教育責任者及び実施者が、記載した事項について誤りがないことを確認する旨を付記した書類としています。付記が無いと、書類としての形が整いません。
Q. 年数が書かれていない書類は捨ててよいですか。
規則66条2項が年数を挙げているのは1号・4号・5号・6号の4つで、2号・3号・7号・8号については2項に記載がありません。ただし法45条の備え付けの義務は続いています。他の規定に定めがあるかどうかはこの記事では確認できていないので、所管の公安委員会に確かめます。
Q. 書類はどう束ねますか。
起算日が3通りあるので、束ね方も分けます。名簿は人ごと(退職の日+1年)、教育計画書と実施記録は年度ごと(年度終了+2年)、指導計画書は1枚ずつ(実地に指導した日+2年)です。混ぜると、処分のときに1枚ずつ日付を見ることになります。
警備員名簿(Excel・無料)警備業法45条・施行規則66条が営業所ごとに求める警備員名簿。写真の規格と3年の撮影期限、資格者証3種類、欠格事由の確認まで欄を分けてある。年度ごとの教育実施記録を同じブックに持たせ、指導教育責任者と実施者の確認の付記も欄にした。
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本記事は法令および官公庁の公表資料をもとに整理した参考情報です。法令への適合を保証するものではありません。実際の義務内容は e-Gov法令検索および所管官庁にご確認ください。内容は2026-08-30時点のものです。